2018-02-13から1日間の記事一覧

フェルメールの空間表現

フェルメールの絵画で特徴的なことは、絵画の主人公が横向きであり、鑑賞者に整体してくれないところだ。『窓辺で手紙を読む女』や『真珠の首飾りの少女』は、窓から差し込む光に向かって佇む女性という典型的なパターンを見せる。視線をこちら向きにする『…

ファサードの対称性

カンデルの脳科学的解釈によると、人の顔は対称であるほど、見る者に快感を与えるのだそうだ。ココシュカの絵画を画像操作をしながら説明される。対称な顔は生物としての健康さを示し、非対称は何らかの不具合が原因で起こっているとされる。ちなみに眼球か…

建築の始まりはどこか

そもそも人の体表面に毛がなくなった時から、人は身を守るために衣服を必要とし、また住居を必要とし始めた。それには頭脳の発達が欠かせなかったわけだが、なぜ脳が発達したのかはいまだに謎らしい。毛がなくなった理由も同様。 南アフリカ海岸線にある洞窟…

脳内でのトップダウンとボトムアップ

眼球のレンズを通って入った光が網膜に像を写し、視神経細胞がデジタル化して電気信号となし、後頭葉の視覚野でデータに分解される。それを再統合しなければ見た対象が何だったのか認識されない。前頭葉は記憶をもとにしてそのデータを解釈する。それが記憶…

脳内のイデアとしての様式:ギリシャ神殿

ギリシャ神殿は木造建築をモデルとして、石で彫刻作品にしたものである。その際に木造の構造は力学的に石造でそっくりにはできないから、ある操作が加えられる。アルカイック期の神殿は太すぎる円柱を持つが、一本の柱は数個の石を積んだものである。重い石…