2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

多文化共生を形態と装飾の二重構造で調整

異文化を受け入れる際には、自前の文化を捨てるわけではなく、また単純に共存させるわけでもない。どうするか。より高い次元に立って、制御することがひとつの解決方法である。高い次元とは、具体的には抽象的な形である。そこに形態と装飾の二分化が起こる…

フリードリヒ二世の多文化共生と普遍建築

12世紀末から13世紀中頃にかけて、神聖ローマ皇帝として時代を牽引したフリードリヒ二世の人生はあまりに面白い。中世をルネサンスへ導いたとも言われる。波乱万丈の人生という意味だけでなく、多文化共生というものを考える上でも。 南イタリアに生まれ、シ…

中世都市の有機的であること

有機的という言葉は幅広く使われてきた。生き物のアナロジーが基本だが、ここでは生物進化に関わるところに絞って考える。 ドイツ中世都市は12〜13世紀に、領主ないしは司教が新設した新都市に始まるというのが定番。当初は計画都市だった。もっとも中世…

三次市民ホールは洪水に事前対応してデザインされていた

2018年7月豪雨災害。広島県ではあちこちで土砂崩れが起こり、犠牲者も多数。岡山県では真備での洪水災害がメディアで大きく取り上げられた。相対的に目立たなかったが広島県内でも、中国山地の三次市の盆地で洪水となった。三次市民ホール「きりり」も水に浸…